PIECE COLLECTOR

オーティスの祖父が書いたと見られる日記…の断片。
【新人ノートから抜粋】その一



最近の図書館は全てのデーターが機械に入っていて凄い。
司書のPASSさえあればどの人間がどの本を借りたか
全て分かるらしい。

過去のも調べてデーターに起したのであろう
その膨大な情報量に俺は感服した。

機械に「おーてぃす」と打ち込むと何千件もヒットした。
これではらちが明かないと彼の親族の名前を一人ずつ打っていくと
最古のデーターは彼の祖父の名で童話が借りられていた。

その本は他愛の無い内容で…只その本の最終に借りた人間が
件の祖父だった事が引っかかり…
俺はその本の実物を探す事にした。

そしてその本を開けた瞬間にまっちゃ色に日焼けした
古い紙がひらりと地面に落ちた。

以上がその内容である。



きょう とうさんが おにわの くさを
うるさいこえの どうぐで おそうじを してた

おにいちゃんが あれは わるいやつに きまっている
そういって その うるさいどうぐを ゆびさした

ぼくわ あれは とうさんの だいじな ものだよ
さわっちゃ いけないよ といったら
おにいちゃんは おまえは こんじょうなし だ と
ぼくを みて わらった。

おにいちゃん は だいどころ から おかあさんのだいじな
あぶないおりょうりの もてきて おれがあのわるいやつお
たおしてやる いって おにわに でていった

おとうさんは いなくて うるさいどうぐ ねてた
おにいちゃんがそのどうぐに おりょうりの トントンで
こうげき したら どうぐは かーん て ないた

おにいちゃんが たのしそうに たいじ してるので
ぼくもうれしくなって そのどうぐ さわた 
どうぐ いきなり うるさい して おにいちゃんがうるさいと
おこって どうぐの トントンで こうげきした

うるさいどうぐ りょうりの トントン はねかえして
おにいちゃんの くびが とんでた
ぼくわ うるさいの つよい おもた

おとうさん きた ぼくをなぐた
なんどもなぐた ぼくは ないた
おとうさん さわるなといっただろ といって
ぼくお なんども なぐって ぼくは いたくて ないた

ごめんなさい いた
ぼくわ いうこと きかない わるいこです

おとうさんは おまえが しね いった
ぼくわどうしたら いいか わからなかた

とじこめられた くらいくらい ところ
なんにちも ごはん もらえなくて おなかへた
もうわるいこと しません て なんども いた

おかあさんは ぼくを こわいかおでみた
ぼくはもう しぬまで おやくそくは まもります いた
とおさんと かあさんは つぎ まもらなかったら しね いった

ずっとまもる ぼく がんばる がんばったら おとうさん と
おかあさん やさしい かお してくれるかな 
おにいちゃん の おくび くっつくかな
ぼくは がんばろうと おもた。

もう おやくそく やぶらない
まもらないと たいへんなことに なる 
ともだちのじゃん にも おしえてあげる おもう
みんなみんなにおしえてあげる おもう

おやくそく まもれないと ひどくなて
なぐられる こわいかおされる しね いわれる
おにいちゃんの からだ なくなてた きっと いま
がんばて つなげてる おもう

………わすれ……


(以下は余りにくしゃくしゃに揉まれていて解読不可)


調べてみると彼は5歳の時に双子の兄を亡くしており
その理由は事故となっていた事から
この日記はその時の様子だったのだろうと思う。

これから見るに子供の死に動揺した両親は
何も理解していない子供に過剰に…まるで自分の管理不足さえ
全て彼の罪の所為にする様に彼を責め立てた様子が伝わる。

この様子だとこの事件を切欠に彼に冷たく当たったり
虐待し始める…という事が大いに在りそうだ。


今のレオンと何が関わるかは分からないが
見つけた結果としてここにスクラップしておく事にする。

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